株式会社ナイカイアーキット

利用サービス
BIM sustaina for Energy (Professional)BIMxZEB設計支援
業種
意匠設計ゼネコン
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地域に根ざした老舗企業が挑む、サステナブルな未来

株式会社ナイカイアーキットは、70年を越えて岡山の地で地域の発展を支えてきました。これまで培った技術力を活かし、持続可能な未来を見据えた新たな挑戦として、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の設計に挑戦し、より環境負荷の少ない建築を実現するための第一歩を踏み出しています。その挑戦を支えた、BIM sustaina for Energyを活用した「BIM × ZEB設計支援サービス」の成果をご紹介します。

課題

  • 「省エネ・環境建築」を強みにしたいが、社内に経験者も、身近に相談できる人もいない

導入の決め手

  • 工程表に基づく設計フローの伴走で、初めてのZEB設計でも安心

効果

  • 1ヶ月で2パターン作成したZEB設計案が、コンペで高評価を獲得工程表に基づく設計フローの伴走で、初めてのZEB設計でも安心

【課題】 地元・岡山で、どうやって環境設計に取り組むめばいいかを模索

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― まず、御社が抱えていた課題について教えてください。

安原様 環境問題への意識は高かった一方で、ZEBを国の制度化の流れを把握しつつも、自社でどこまで対応できるか模索している段階でした。初めてZEB設計に挑戦するにあたり、どのような設計手順で進めればいいか、どんな知識が必要なのかについての具体的なイメージが掴めず、手探りの状態でした。

特に岡山を中心とした西日本ではZEBの事例が少なく、相談できる人を見つけることも難しい状況でした。個人的にはZEBの手法として設備偏重ではない「断熱性能」や「熱負荷計算の重要性」には注目しており、発注者側のZEBのメリットや費用対効果をどう伝えるべきかについて、明確な方法を模索していました。

【導入の決め手】 ”BIMxZEB設計支援”の工程表に基づく設計フローの伴走で、初めてのZEB設計でも安心

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― そのような状況の中で、BIM sustaina for Energyを導入された理由は何だったのでしょうか。

安原様 ちょうどその時期に参加したヨーロッパ研修で出会ったのが、「外皮性能の向上によって環境負荷を抑える建物」でした。設備機器に頼らないZEBを目指すことは、他社との差別化にもつながると感じていた私にとって、「BIM Sustaina for Energy」との出会いはまさにタイミングの良いものでした。

とはいえ、ZEB設計は未経験で、どこから手をつければよいのか、検討のポイントや手順も分からない。さらに、仕様が決まってから外部に省エネ計算を依頼していては、納期に間に合わないリスクもあります。

そんな中で紹介いただいたのが、「BIM × ZEB 設計支援」です。ZEB化検討のワークフローに沿って、BIMモデルの作成から熱負荷計算、省エネ性能(BEI/BPI)の確認やアドバイスまで、一貫したサポートが受けられるこの仕組みなら、短期間のコンペでもZEBに挑戦できると思えました。

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【効果】 たった1ヶ月で、オーナーも感心の2つのZEB設計案を作成

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― 実際にBIMxZEB設計支援に基づき提案した設計案の反応はいかがでしたか?

安原様 コンペでは、二階建案と三階建案の2パターンを提案する必要がありました。設計案をもとにone buildingに作成してもらったBIMモデルをビューワーで確認しながら、各パターンの外皮仕様を比較検討し、目標BEIを達成できるレベルまで性能を向上させました。

通常、企画段階で目標性能を定めて設備設計会社に機器選定を依頼しても、検討ハードルが高すぎて、1ヶ月経っても機器リストは出てこないと思います。しかし今回は、BIM sustaina for Energy (Professional)で作成した負荷集計表と参考機器リストを参考に、わずか1週間でZEBを達成できる最適な機器リストと概算見積もりを作成してもらうことができました。

その結果、たった1ヶ月で、2つの設計案について①ZEB仕様(外皮・設備)の提案、②省エネ計算結果、③精度の高い概算見積もり、④ライフサイクル光熱費・CO2レポートを作成することができました。実際に私たちの作成したプランでは、初期費用は想定より抑えられ、さらに年間150万円程度の電気代削減が見込めることが試算でき、投資回収期間の目処が立ちました。

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オーナー様からは、具体的な建物性能・省エネ性能への投資メリットを含むZEB設計提案内容を非常に高く評価いただき、「ZEB」という言葉よりも、ランニングコスト削減や事業継続性のメリットを具体的に伝えられることの説得力を実感しました 。

私たちの環境提案がその後コンペ全体の追加要件になったほど、オーナーに喜んでいただきました。今回のプロジェクトを足がかりに、より多くのサステナブルな建築プロジェクトに挑戦していきたいと考えています。

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お話を伺った方

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株式会社ナイカイアーキット

建築部 営業グループ 

課長 安原様